2019.05.13 佐藤 彩香

本当にその食事で大丈夫?女子がやりがちな「〇〇制限」の怖いリスク

こんにちは。管理栄養士の佐藤彩香です。

私はアスリートを中心に栄養サポートをさせていただいております。その中で、女子アスリートと話していて思うことが、

「体重を減らすために、糖質を制限しています」

「油っぽいものは控えて、野菜中心で摂っています」

といった何かを制限する食事方法。

 

たしかに減量が求められる状況でしたら、摂取する食べ物をセーブしないといけませんが、その方法を間違ってしまうと逆にパフォーマンスが低下してしまうリスクに繋がります。

今回は、皆さんがよくやりがちの糖質と脂質の制限についてお話します。

 

そもそも減量は必要なのか

よくあるのが、減量する必要がないのに「減量したい!」という選手です。

なんで減量したいのですか?と聞くと、「ベストタイムを出した時の体重だから」「周りがそのくらいの体重だから」というなんともアバウトな答えが返ってきます。

今のからだや練習量に減量の必要性があるのか、ないのか、しっかり指導者やコーチと話しましょう。もし周りにからだのことを理解しているトレーナーや、栄養士などの専門家がいたら、しっかり相談することをおすすめします。

そういった方が周りにいない場合は、一つの判断基準として、BMI=体重×(身長mの二乗)が18.5を切ってくると痩せ型に入ります。自分のBMIを確認していくことが大事ですね。

必要最低限の脂肪をつけておくことは、免疫系を保ったり、ホルモンバランスを保ったりする上ですごく大切です。女性では、BMIが少なく、やせ型だと無月経や疲労骨折などの原因に繋がっていきます。しっかりと理解しておきましょう。

 

その上で減量が必要と判断した方へ

ここからは、上記のことを理解した上で減量する方へ向けて。

運動をしながら減量する選手は、運動に必要な最低限のエネルギーを摂らない生活を続けていると、逆にパフォーマンスは低下してしまいます。消費エネルギーと摂取エネルギーが崩れすぎないようにしていくことが大事です。

その中で、よく選手がやるやり方は、エネルギーになる糖質や脂質を制限するやり方。そのやり方がだめというわけではなく、制限しすぎてしまうことによって、コンディションを崩してしまう人がたくさんいるということ。それでは、糖質と脂質を制限する上で知っておいてほしいことを伝えます。

 

糖質と脂質のどちらも制限するのはやめよう

朝:野菜と豆乳スムージー

昼:サラダと豆腐

夜:サラダと納豆とささみバー

これはマラソンをやっている選手から送られてきた食事記録です。

糖質はカット。脂質も、サラダはノンオイルドレッシングを使用し、肉も脂が少ないささみをチョイス。糖質と脂質をどちらもカットしていました。その中で朝10kmのマラソンを日課にして、土日はロング走(20~30km)の練習量です。

体重は減ったけど、冷え性が悪化し、肌はカサカサ、月経のリズムも崩れ、気分のムラも激しい模様。これは完全に利用可能なエネルギーがまったく足りていない証拠。運動するのであれば、どちらも制限するといったことはやめましょう。

 

糖質制限で気を付けていきたいこと

糖質の制限はたしかに体重も下がりやすく、減量しやすい方法ではあります。

どうしても現代人の食事は糖質に偏りがちです。外食に行けば、糖質のオンパレード。ラーメンやカレー、丼物などは糖質が多くの割合を占めます。そういった食事が多い方は、糖質を制限するやり方は減量する上でピッタリでしょう。

 

また、甘い液体が大好きな方。甘いミルクティーや、飲むヨーグルトなどの飲み物をついつい罪悪感なく飲んでいると、減量には不向きです。液体はすぐに消化器系を通り越し、血中に入るスピードも速く、急激に血糖値が上がります。

その血糖値の上がり方が急上昇だと、脂肪はどうしても溜まりやすくなります。普段の飲みものを水に変えて、甘い飲料を控えるだけでも糖質制限に繋がり、減量しやすくなります。

 

まずは、上記のようにできることをやっていきましょう。

基本的には240キロカロリーを1日に減らしていくと、30日で1キロくらい落ちるような計算。それを糖質でカットしていくと、60グラムの糖質をカットしていくことに。食品でいうと、ご飯約一杯分、食パン6枚切り約2.5枚分という形になります。

 

選手がいきなり過度な糖質制限をすると、頭がぼーとしたり、集中力がなくなったり、倦怠感を感じやすくなったり、バテやすくなったりと、様々な症状がでてきます。運動しながらの糖質制限なので、むやみやたらに減らすことなく、様子を見ながら減らしていきましょう。

この記事が、制限しすぎてしまうのもあまり良くないことや、そもそも減量が必要なのか、しっかりと振り返る良いきっかけになってくれるとすごく嬉しいです。

 

次の記事では、脂質の考え方や、脂質の制限についてお伝えします。

 

プロフィール

佐藤 彩香(さとう あやか)

管理栄養士、スポーツ専門栄養士、予防医学士

企業や保育園で栄養カウンセリング、献立作成、栄養計算、店舗運営を経験し、その後独立。健康を土台とした実践型の栄養サポートを行ない、プロアスリート~スポーツキッズ、ダイエット希望の方など累計5000人を超える人々と関わる。

現在はパーソナル栄養サポート、セミナー講師、ライター活動、レシピ開発なども行ないながら、「あなたのかかりつけ栄養士」として活動している。

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