2019.04.11 佐野 千晃

佐野千晃RUNコラムVol.1 私がマラソンモデルになった理由

初めまして。元グラビアアイドル、現マラソンモデルのちゃーちんこと佐野千晃です。
これからLIAでわたしのRUNに関する知識や経験をお伝えするコラムを連載させていただきます!

 

プロフィール

佐野千晃(マラソンモデル)

飲食店でのアルバイト中、お客さんに誘われて初めて走ったフルマラソンを3時間40分で完走。この“サブ4”達成をきっかけにマラソンモデル*としての活動をはじめる。

スポーツフードアドバイザー、ランニングアドバイザーの資格を持つほか、特殊小型船舶免許、大型二輪免許も取得し、オフの日はハーレーを乗りこなす。今年もすでに数々のマラソン大会への出場が予定されている。ファッションとスポーツをライフスタイルに取り入れ、モデルやタレントとしても活躍の場を広げていく。

 

*マラソンモデルとは、マラソンに関連するイベントや製品のPRに特化して活動するモデルのこと。撮影の仕事だけでなく、マラソン大会のゲストランナーやマラソンに関する講演に登壇するほどの実力や知識を持つ人も多い。

 

グラビアモデルからマラソンの世界へ

大学4年のときに、週刊プレイボーイから”小麦色の超新星”としてデビュー。無名ながらいきなりドドーンと6ページほどのグラビア特集に載せていただきました。その後もヤンマガ、ヤングキングなどの名だたる週刊誌に撮影していただき、イメージDVDも3枚出すくらいしっかりグラビアの仕事をやっていました。

しかし、1年半ほどでグラビアは引退。大学の奨学金を早く返済するためにも、普通のOLとして働きながら、アルバイトも2つ掛け持ちする生活を送り始めました。モデルとしての活動もほんのり続けていて、美容室のサロンモデルやちょっとした撮影のお仕事をいただいていました。

 

そんなとき、バイト先の飲食店の常連さんが、「フルマラソンでサブ4が全然できない」(*サブ4はフルマラソン42.195kmを4時間切ってゴールすること)と漏らしているのを聞きました。

中学時代、強豪校の陸上競技部に所属し、中距離を専門にしていたのもあり、「1km5分40秒ぐらいのペースで走るのか。意外といけそう」と思い、フルマラソンを走った経験もないくせに「それは余裕でしょ」と煽ってしまったのが、マラソンの世界に足を踏み入れるきっかけに。

「フルマラソンの辛さは走った人にしかわからない!走ってから言ってくれ!」と言われてしまったので、「じゃあやってやる!」と売り言葉に買い言葉で、5か月後のつくばマラソン2015に出走することが決まりました。

 

人生初のフルマラソンをあっけなく完走

決まったものの、大会登録など全てやっていただいたので初のフルマラソンという実感も何も湧かず、全く練習はしていませんでした。(本当に舐めてる)

さすがに一か月を切ってからは少しは走らないとやばいかな、、、と焦りが出てきましたが、OLとアルバイトで朝から深夜まで動いていたので、走る時間はOLとして出勤する前の30分のjogを約3週間続けただけでした。(本当の本当に舐めてる)

当日は快晴。緊張もなく、こんなに人が多いものなんだなーと他人事のような気持ちで、後方からスタートしました。

後々の辛さも知らず、余裕をかまし、蛇行しながら人を抜いて走っていました。給水所も寄らず補給食も持たず、ただただみんなと同じ方向に向かって何も考えずに走っていました。

さすがにあと2kmの所からは走っているのに筋肉痛?と思うぐらい足が痛くなりはじめ、とても辛かったのですが、それ以外は特に記憶がないくらい、淡々と人を抜いていきました。

 

ラスト2kmが果てしなく長く感じながらも走りきり、結果は3時間40分53秒。

あれ?意外にサブ4できちゃった。っていうのが初めてフルマラソンを走りきった感想でした。

 

整体の先生に進められ、マラソンを仕事にすることを決意

そのタイムが想定外に速かったためか、いろいろな方にお褒めいただき、盛大にドヤる日々。そんなとき、今まで通っていた整体の先生が、本気でマラソンやってみないか?と、声をかけてくれ、スポンサーを打診してくださったのです。

奨学金も払い終わり、何か別のことに挑戦したいと思っている時だったこともあり、OLもアルバイトも辞めてもう一度芸能活動を、グラビアではなくスポーツを軸に再開することを決めました。

 

そして2018年春、マラソンでの実績も認められ、晴れて所属事務所が決まり、TGR*のキャプテンに就任しました。

(*TGR : 東京ガールズコレクションの公式ランニングチームで、ランニング初心者のモデルやタレントが練習を重ね、フルマラソンに挑戦するコンセプトで6期目を迎えました)

 

TGRの活動のなかでは、自己ベストも更新。ハーフマラソン1:35:08、フルマラソン3:14:24というタイムは、共にTGR歴代1位の記録となりました。2019年の東京マラソンを最後にTGRは引退し、現在はフリーランスとしてスポーツ、マラソンを中心に活動しています。

 

わたしがマラソンを走る理由

私は走ること自体はあまり好きではありません。長距離を走るロング練習も、インターバル走などの短時間で追い込むハードな練習も嫌いです。でも、なぜやるのか。

負けるのが一番嫌いだからです。負けたくないからこそ練習をして、成長していこうと思っています。でもそれは、タイムの勝ち負けではありません。

マラソンや陸上競技は、コンマ1秒単位で結果が表れ、どうしても他の人と比較してしまいがちです。私も昔は結果ばかり気にしていました。でも、タイムだけを追い求めていても、上には上がいます。オリンピック選手にはどうやっても敵わないし、タイムだけを気にしていたらずっと「勝てない」という気持ちがつきまといます。

 

私は、速く走ることが勝つことではなく、強く走ることが勝つことだと思います。

練習で辛いときに、他の人より遅くてもしっかり踏ん張れたら良い練習になるし、他の人より速くても、手を抜いていたら身の為になりません。比べる対象は他でもなく、自分自身です。

自分自身に勝てる走りをすること。これが強い走りだと考えています。強く走る人の姿は、見ると目頭が熱くなるほどに美しいのです。

気持ちの面で自分自身に勝つのか負けるのか。練習でも本番でも、その一つ一つに勝負の瞬間がある。その勝負に勝つたびに強くなれるのがフルマラソンの魅力です。

 

今日も自分に勝つために、これから走ってきます!

 

佐野千晃

記事中の写真はすべて著者提供。